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| 設立趣意書 | 定款 | 概要 |

ここではトータスの歴史を振り返りながら、活動方針やNPO法人になるまでの経緯を紹介します。
「NPOって何?」という人にもわかるように気を使った結果、かなり長文かつちょっと堅めの内容に
なってしまいましたが、トータスのことがよくわかると思います。


◆トータスとは◆
 オリエンテーリングクラブ・トータス(以下、トータスと略す)は、オリエンテーリング全日本選手権保持者である村越真氏が1975年に学生を中心に設立したオリエンテーリングクラブです。

 設立以来、良質のオリエンテーリング大会の提供を目標に掲げ、オリエンテーリングの地図作成、オリエンテーリング選手の育成などオリエンテーリング界の健全な発展に深く寄与してきました。現在は社会人、学生で構成する約30人の会員で活動しています。

 1985年には八ヶ岳南麓で日本初のオリエンテーリング5日間大会を開催。それ以来、世界一を決めるオリエンテーリング・ワールドカップの日本代表選手選考会を主催(2000年4月、長野県富士見町)、また25周年記念大会として、2000年4月に八ヶ岳高原2日間大会(長野県富士見町)、同年8月に八ヶ岳高原3日間大会(山梨県大泉村、長坂町、高根町)を開催したほか、2001年5月からは長野県小海町で「八ヶ岳トレイルフェスティバルin小海」への運営協力、2003年10月には山梨県オリエンテーリング協会の一員として「第29回東日本オリエンテーリング大会」(山梨県須玉町・社団法人日本オリエンテーリング協会共催)を主管するなど八ヶ岳地区を中心にオリエンテーリングイベントを開催しています。

◆理念◆
 良質のオリエンテーリング大会を提供することを通じて、参加いただいたすべての方にオリエンテーリングを楽しんでいただくことで、オリエンテーリングの健全な発展に寄与するとともに、オリエンテーリングの普及を目指しています。また、発展を図るため、八ヶ岳周辺を問わず、さまざまな企画を提供し、オリエンテーリングの魅力の向上に努めています。
◆会員構成◆
 トータスの理念に賛同し、かつ活動する意志のある者に入会資格があります。入会金、会費はありません。入会・退会に関しては本人の自由です。現在の会員数は社会人を中心に約30名ほどです。
◆クラブ事務局◆
●八ヶ岳レジャーセンター内・八ヶ岳事務所
〒409-1502山梨県北杜市大泉町谷戸5618 TEL0551-38-2231
●トータス事務局(地図販売、事務処理担当)
〒336-0921埼玉県さいたま市緑区東浦和2-67-1-5-304 河野方



◆NPOトータス設立までの経緯◆
★どうしてNPO化したの? 

 トータスは1975年の結成以来、若者の好奇心を原動力に、オリエンテーリング界で新しい提案をしてきました。そのココロは「参加する方も運営側の者も、その大会に関わったすべての人が楽しいと感じられる日にしたい」との思いからです。
 謄写版印刷の地図を初めて作り、1976年には日本で初めて3日間大会を開催。その3日間大会は5年連続という前人未到の記録となり、オリエンテーリング界の夏の風物詩になりました。1985年にはやはり日本初の5日間大会を開催。その後も、超長距離大会(ロング・O)、10人リレー、ショート大会など欧州からの輸入品が多いとはいえ、日本では確固たるエポックメーカーとして活動してきました。
 1985年に八ヶ岳で5日間大会を開いてからは、当地での活動が中心になっていきました。そして、結成25周年の2000年。
 私たちは、
正式に拠点を八ヶ岳に定めることに決めました。
 そうであれば、地域の人間として、それなりの役割を果たさなければいけないのではないでしょうか。また、地域の方々ともっと交流をしたいとの思いも無視できませんでした。もちろん、NPO化によってオリエンテーリングに対する理解を得る活動を活発化し、普及を促進するという狙いもあります。また、25年間を経て生まれた世代間ギャップを埋めることができるかもしれません。
 しかし、どうもこれではNPOになるなんて合点がいかないかもしれません。そうなのです。
みんな、
八ヶ岳を愛してしまったということなのです。

★NPOとは?

 非営利の活動団体のことです。NPOは米国では医療、介護などさまざまな分野で発達しており、米国のGDPのほぼ1割の経済規模をもつほどです。
 日本では、1998年12月にNPOを発展させるための特定非営利活動促進法が施行されました。今のところ、主に社会保障関係を中心に躍進が期待されています。法人格を得られるため、NPO名義で不動産を持ったり、電話を設置することができます。
 NPOの特徴は、何よりも非営利(Non Profit)であることです。利益が生じた場合でも配分できない仕組みとなっています。トータスの資産は解散時にすべて山梨・大泉村に譲渡されます。
 そして、非政府(Non Government)という要素も重要です。
 また、組織としての体制を整えていること(Formal)も重要です。
 さらに、自己統治(Self-governing)、自発性(Voluntary)も求められます。

★何が変わったの?

●まずは「目的」を明確化しました。目的にはオリエンテーリング大会の提供に関することだけでなく、普及や環境、街づくりまで盛り込まれています。少し欲張った感もありますが、社会的にオリエンテーリングを広げていくという視点を加えました。それは、具体的事業に徐々に反映されていきます。「やりたいことだけやる」「オリエンテーリングだけやる」から少し脱皮しようかと意気込んでおります。もちろん軸がオリエンテーリングであることに変わりはありません。

● 事務所を設けました。「主たる事務所」をオリエンテーリングの愛好者にはおなじみの「八ヶ岳レジャーセンター」に置かせてもらっています。本拠地ですので当然ですね。従たる事務所をメンバーである河野の自宅(埼玉県さいたま市)に置いています。事務所ではトータスについての書類を閲覧することができます。

●「定款」で目的をはじめとする活動を定めました。いわゆる、憲法にあたるものです。これまで、ルールはなかったから、息苦しく感じてしまいますが、私たちは憲法を意識しながら歩くことはないでしょうから、通常の行動を大きく縛るということは現実としてないと思われます。

●会員は、「正会員」と「準会員」の2種類を設けました。正会員のメンバーは、法律上、社員と呼んでいます。正会員と準会員の最も大きな差は、「総会での議決権」の有無です。会費や入会金はありません。要はオリエンテーリングが好きで、トータスで活動したい人で構成されるということで、これまでと不変です。

●役員は「理事」と「監事」に分けられます。理事には「理事長」「副理事長」「理事」に分けられます。「監事」は運営をチェックするお目付け役です。任期は2年。理事会が設置されます。立場を明確にするというのも、やりすぎかな?とも思いますが、むしろ活性化につながると期待しています。なお役員のメンバーはシニアを中心にしております。いわゆるスポーツでの地域クラブに組織的には近づけた体系となりました。「若さ」を前面に押し出した時代からもう一段発展することを狙っています。

●「総会」を年1回以上開催します。最高意定機関です。事業、会計が審議され、人事が決まります。トータスの運営スタンスが決まる場です。そういう場はこれまでなかったものです。

●解散時には全資産を山梨県北杜市に譲渡します。公益法人と同様、NPOは解散時に資産を分割して私たちで分けることはできません。私たちは八ヶ岳の森で活動した結果、もし資産が残ったとしたら、それは、森を抱える大泉村に、お譲りすることが自然だと思っております。

★そして何をするの?

「地図を作って……」「大会を開いて……」。基本的な活動は何ら変わることはありません。
 ただ、「目的」にあるように、ただ単に活動するだけでなく、普及、環境、町づくりといった視点で事業が行なわれることになります。
 具体的には、まず、普及活動です。大泉村周辺の地域住民の方は、意外と森に入る機会がありません。自分たちが住む森を足で感じていただきたいと思っています。また、大泉村周辺を訪れる観光客の方々などにもオリエンテーリングに触れ合っていただければ、と期待しています。この活動は大泉村に限らず、日本各地で実施していくことになるかもしれません。裾野をしっかりと広げることを目指しています。
 裾野だけでなく選手の育成も課題です。主に若手が中心になると思います。
 地域の一員として、まちづくりにも貢献することを考えています。
 オリエンテーリングと環境についても、調査・研究をしていきたいと考えています。
 資源には限りがありますので、活動の幅は少しずつ広げていくことになりそうです。

★メリットとデメリットは?

 ところで、NPOになるにあたって私たちが行なったことを紹介します。
 法人であれば、登記もしなければなりませんし、毎年所轄官庁に必要書類を提出しなければいけません。つくったことのない定款をつくり、慣れない役員制度を導入しなければいけません。法律に定められた手法で会計を処理する必要もあります。
 内部の議論で指摘されたメリットとデメリットの概要をここで紹介いたします。


○トータスの位置付けの明確化(八ヶ岳をメーンとするの新ステージ宣言)
○指導体制の明確化(責任体制と行動の非効率化の抑制)
○注目度が上昇し、活動に弾みがつく(活性化)
○透明性の向上
○家族の理解度の向上
○人材の育成の道を確立する(生徒・学生の加入が容易になる)
○さまざまなオリエンテーリング・イベントに協力できる可能性が高まる。
○トータスのゴーイング・コンサーン化(「永続するぞ!」宣言)
○八ヶ岳での認知、社会的認知の促進

×ルールに縛られる懸念がある(事務処理とか会計処理とか)のでは。
×事務処理量の増大。尻尾に振り回される。責任を負いきれないのでは。
×人事の確立でかえって上下関係のようなものが出来てしまうのでは。
×自由かっ達というトータスらしさが失われてしまうのでは。

★税金の話……

 ここでは、NPO法人に課せられる税金をご紹介します。

◆「NPO事業」と「収益事業」に分かれており、いわゆる営利を目的にしないNPO活動は非課税です(が、もともと利益がありません……)。「収益事業」で得た所得は税が課せられます。

法人税

税率は800万円以下22%、それ以上30%

法人税割

道府県民税は法人税の5%、市町村民税は同12・3%

所得税

利子などに対して15%

法人住民税

均等割り分は所得ゼロでも原則課税(標準税率は道府県民税2万円、市町村民税5万円)



★提出書類
 参考までに所管官庁に提出した書類をあげました。

■申請時の提出書類
1.申請書(1枚)
2.定款
3.役員名簿
4.就任承諾書(役員、監事の承諾)
5.役員の住所などを証明する書面(住民票など)
6.宣誓書(悪いやつや不適格な人=暴力団、禁治産者など=じゃありません、と役員が誓う)
7.役員のうち報酬を受ける者の名簿(常勤の事務局長とかいる場合。いなくても必要)
8.社員のうち10人以上の者の名簿
9.確認書(設立の確認総会開催を証明)
10.設立趣意書
11.設立者名簿
12.設立意思決定を証する議事録
13.財産目録
14.事業年度を設ける場合、それを記載した書面
15.初年、翌年の事業計画書
16.初年、翌年の収支予算書

■毎事業年度終了後に監督官庁に提出している書類
1.事業報告所
2.財産目録
3.貸借対照表
4.収支計算書
5.役員名簿
6.社員(メンバーのことです)のうち10人以上の名簿



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